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2012/07/21

神様の元ネタを考えてみる -多分に妄想-

はい、タイトルにも記しましたが、今回は非公式かつ根拠に乏しい妄想が多めとなります。
真に受けちゃ、ダメだよ。


Elona公式で確認できる神々は、その名称や世界観から主にアステカ(メソアメリカ)神話を基にしている印象を受けます。
目立つところだと、元素のイツパロトル、幸運のエヘカトル、ヤカテクト‥‥あれ? 「主に」と言えるほど多くないような‥‥まぁよし。
ただ、これらの名前をアステカ神話に登場する神にそのまま当てはめると、司る対象や性格に違和感が生じます。
これはいったいどういうことか?



考えられる線の一つは、単純に私の勉強不足。
もう一つは名前と中身で別々のネタを組み合わせている。です。話としてはこちらの方が面白いので、ちょっと続けてみましょう。

別々のネタを組み合わせるといっても、まったく関係の薄いものを繋げるのは困難です。まず発想が湧きません。そこで劇中のテキストから推測します。

●元素のイツパロトル
アステカ(トルテカ?)の「イツパパロトル」から名付けたのでしょうか。しかし、元の神様は「大地母神で、ジャガーの爪に黒曜石の蝶の羽を持つ骸骨の姿~」と、中々にパワフルです。
というか、元素成分はどこから来たのか‥‥?
出足から挫けそうですが、所詮は妄想。ここは強引に「Ice(氷) Pyro(炎) Tron(雷)」で通します。

●幸運のエヘカトル
アステカの「ケツァルコアトル」の別名にエヘカトルがあるのですが、ケツァルコアトル自身はどうも文化英雄‥‥というかElonaだと収穫のクミロミに近い立ち位置で、これはこれで興味深いのですがエヘカトルの説明にはなりません。はてさて。
あれこれ調べてみると、どうも「エヘカトル」という言葉自体は神様の固有名詞ではないようです。
(※ケツァルコアトルという言葉も、文献によっては代名詞として扱われていたりと曖昧な部分が残っているみたいです。これはヨーロッパの人々が新大陸に進出してきた時の記録係(クロニスタ)がピンキリで~という感じで、実に惜しい所)
そこで、エヘカトルを冠する他の神様を当たってみると、ケツァルコアトルと対峙するテスカトリポカに「ヨアルリ(ヨワリ)・エヘカトル」(夜の風)という別名が見つかりました。
テスカトリポカは戦士であり、魔術師であり、トリックスターでもあり、ジャガーに変身するとの事で、エヘカトルの中身はこちらをモデルにしているのではないかと推測してみます。

●収穫のクミロミ
エヘカトルの件から彼の中身はケツァルコアトルがモデルと推測しているのですが、もっと他の何かかもしれません。名前の由来にも、まだ「コレだ!」と思えるほどの推測に辿り着いてません。
ぬう、手強い。

●ヤカテクト
こちらはアステカに「ヤカテクトリ」と呼ばれる商業神がおりますね。
おそらく、名前は先に決めてあったけど、神性の内容にもう一捻り加えてから導入するつもりだったのかなー‥‥と、他の神々を見ていて思います。


さて、Elona公式では他に風のルルウィ、機械のマニ、地のオパートス、癒しのジュア、無のエイス(神?)、願いの神が確認できますが、こちらはどうなのか?

●風のルルウィ
名前だとクミロミと並んで決め手が得られなかった神様ですが、単純に言葉の響きから「リリス」を調べてみました。
リリス(リリトゥ、リル)を遡ると、シュメールの女神ニンリルに辿り着きます。彼女もまた風を司る神であり、その性格に関わると思われるアダルトな逸話も残っております。
新大陸から遠く離れた土地の神様ですが、風はどこにでも吹くという点から、敢えて遠方の神様にご登場願った‥‥と推測するのも面白いですね。

●機械のマニ
真っ先に思いつくのはマニ教ですが、機械仕掛け云々はどこからきたのか?
機械仕掛け、というより被造物という意味合いなら、人間(Man)もまた「神に似せて作られたもの」という話が『創世記』にも記されております。
また、シュメールには「アダパ」と呼ばれる人間を、エア神が作り出したという話が残っております。神話にはアダパが南風を破壊する話もあるのですが、これがマニとルルウィの関係に影響を及ぼしているのかもしれません。

●地のオパートス
アステカの暦や占いに「オパ(またはテクパロトル)云々」といった記述が見られるのですが、もっと単純に現地で採れる鉱石オパールから名付けたと考える方がしっくりきますかね。
ちなみにメキシコで採れるファイアーオパール(opalo de fuego)のfuegoが「フハーン!」‥‥は、流石にこじつけ過ぎだと思いました。
語尾のatosはギリシャのアトス山が関係してるのかなー、根拠が見つからないや。

●癒しのジュア
新大陸に渡り、多くの信者を獲得していったキリスト教がモデルでしょうか。
ジュア神の容姿が「幼児体型で、ややふくよか」というのも、穢れなき赤子を彷彿とさせます。
防衛者も名前から想像する以上にインファイターで、とても頼りになりますね。

●無のエイス
Elona第一部の時点では「どの神も信仰していない状態」を差し、無神論者(Atheist)からその名を冠しています。
かつては神々の統率者であった古神でもあるとの事なので、世界の神話に登場する原初の巨人みたいな立ち位置とするのも面白いですね。
また、異なる宗教同士がぶつかったり、王が代替わりする時に、古い(敗けた)方の存在を抹消する慣習は世界中で見られます。
なので、エイスも本来の名前ではなく、真名を失った無貌の神かもしれません。

●願いの神
ふむー、わかんないね(´・ω・`)
願望を叶える話は人類の普遍的な題材なので、特定の神話や宗教に捉われないのも、この神様の茫漠たる所以でしょうか。
この世に在る限り逃れられない業かもしれず。
雑誌の後ろに載ってる開運グッズも当てはまるわけです。が、欲望それ自体は善悪といった概念に捉われない、無色無臭のパワーというかシステムみたいなものかと。
一期一会に感謝するか、濫用するかは人それぞれ。


最後に、神様ではありませんがユニークNPCである、オークの隊長『ゴダ』と堕天使『イスカ』について。

●オークの隊長『ゴダ』
新約聖書に登場する「ガダラの豚」がモデルでしょうか。キリストが出会った男に憑いていた悪霊がレギオンと名乗るのですが、これはローマの「軍団」を意味する言葉でもある点から、オーク(豚)の隊長となった‥‥と推測してみます。

●堕天使『イスカ』
「イスカリオテのユダ」がモデル‥‥だとは思いますが、鳥類の「イスカ」にもキリスト教に関わるエピソードがあって興味深いですね。
磔にされたキリストを楽にさせようと、その嘴で釘を引き抜こうとした‥‥ために、イスカの嘴は互い違いになっているのだ。とか、そこから義人の象徴であったり、とか。
しかし、キリストが処刑されるのもまた神の意思であったため、感情に流されたイスカの行いは神に背くものとなり‥‥というのも面白そうです。
正しさとはいったい、なんなのか。


初めにも書きましたが、これらは全て根拠に乏しい推測にすぎず、基本的に「はずれ」だと思っております。

はずれでも良いのですよ。
無数のはずれの中に、もしかしたら当初の設定よりもキレの深いものが生まれるかもしれず、それを作者が見て「してやられた!」と感心する事もあるでしょう。


なにより、空想する。それ自体が楽しいものですからね('ω')

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